高1・高2時代の受験勉強についてはこちら。
限られた受験準備時間の中でどのように戦略を立てたかも書いてるので、まだ見ていない人はチェックしてみてください。

というわけで今回は東大合格ストーリーの高校3年生編です。
前回の記事でも散々書いた通り、僕は高3の夏まで部活動をやっていたので本格的に追い込みをかけたのは夏以降の半年間になります。
その分シンプリンなりに全力で戦略を練って勉強していきました。
その結果見事現役で東京大学に合格することができたわけですが、では部活動引退前の高3春夏はどのように受験と部活を両立させていたのでしょうか?
今回は高3の4月から7月の部活動引退までの下準備期間に焦点を充てていきつつ、引退後の夏休みの使い方にも触れて9月頃までの仕上がり状態まで書いていくことにします。
弱小県立高校出身、塾にもほとんど行っていなかったシンプリンの東大合格ストーリー中盤戦をお楽しみください!
高校3年春(4~7月上旬)
さて、受験勉強もそこそこに3年生に進級したわけですが、いよいよ部活動は最後の夏の大会に向けて平日練習や休日の練習試合の追い込みが激しくなってきました。
ただ一応市内ではそこそこの進学校で勉強への配慮がないわけではない高校だったので、引き続き月曜日はオフ。
そのオフの1日に勉強時間を確保することはできないかと考えた僕は、勉強へのモチベーションも維持する目的も兼ねて月曜日だけ塾に通うことを考えます。
臨海セミナー東大受験コースに入会
本当は駿台や河合にでも通いたいところでしたが、校舎が自宅や高校から遠く放課後に通うのは少し大変だなと思っていた僕は、地元の進学塾として有名だった臨海セミナーのチラシが家に入っていたのをきっかけに入塾することを決めます。
高校受験の際にお世話になっていたこともあり、何となく臨海には好感を持っていたことも決め手でした。
正直臨海セミナーの授業は安かろう悪かろうな側面もあり、講師によってはイマイチな授業も存在したりするのですが、東大志望者を専門で指導する東大受験コースは全く別。
英・数・国・社・理どの科目をとっても超一流の講師による上質な講義が繰り広げられており、非常にタメになった覚えがあります。
まあ僕の場合は物理的に月曜日しか受講することが難しかったので、月曜日に開校されていた「東大英語」のみを受講することにしました。
ここでも和田秀樹さんの「英数を早めに固めよ」の鉄則を守ることができました。
(【高1・2準備編】でも触れましたが、独学ベースで受験勉強を進めたい人は必読の本です。是非読んでみて下さい)
こうして限定的ながら塾の力も借りることになった僕ですが、何より幸運なことに英語の先生の講義が面白かった。
毎回自作の東大模試を前半で解き、その後に解説を丁寧にしてくれる。
時間が余れば人生哲学を話してくれていたので、高校生当時の僕にはとても刺激的でした。
今もその英語の先生は東大プロジェクトで教えていらっしゃるようなので、首都圏に住んでいる東大志望の学生さんはぜひ受講してみて欲しいです。
ちなみにですが、駿台や河合の模試で高偏差値をマークした証憑があれば、授業料は実質無料で入会することができます。
僕の時代は河合模試で偏差値65以上で授業料が無料になっていましたが、どうやら今は70以上に基準がアップしているようです。
合格者数も増えてブランドができてきたこともあり、入会希望者が増えてきたことも関係していると思います。
塾側としては東大に受かりそうな学生は無料でも良いから囲い込んで合格実績を「水増し」して大々的に宣伝し、それに惹かれて集まってきた2番手以下のレベルの学生から授業料を巻き上げるというのが理想のビジネスモデルなので、本来は全員受け入れたいくらいだと思いますが、先生やTeaching Assistant(現役東大生のアルバイト)の人数も限られますしね。
英語は長文読解に絞って勉強
臨海セミナーの東大英語は予習が必要ない授業構成になっていたので、その他に平日で英語に触れる機会を設ける必要がありました。
というわけで東大の過去問に着手する前のクッションとして、河合出版の『やっておきたい英語長文700』をやりました。
いやあ懐かしい。
よく授業中に内職していたのを思い出します(笑)
勿論授業の範囲の課題は全部終わらせたうえでの内職ですが。
同じシリーズに『やっておきたい英語長文500』と『やっておきたい英語長文1000』がありますが、これは目安として「500words」「700words」「1,000words」前後の英文量でそれぞれ分類されているというわけです。
東大の英文はだいたい700~1,000words前後が多い印象ですが、だからといって『1000』までやるのはコスパは悪い気がします。
時間が限られている以上、必要以上にリソースをつぎ込むと他の分野・科目に回す余裕がなくなってしまうので。
赤本を全部やってしまい、新たに取り組む問題集がなくなった冬などにやるのはありかもしれないですね。
『500』に関しては英語に苦手意識のある人が基礎固めでやる分にはOKかなと思いますが、僕は上記の通りコスパを考えてすっ飛ばしました(笑)
大抵の人は『700』から始めれば事足りるのではと思います。
問題集の価格も安く、学生に良心的と言えますね!
基本的にこの時期の英語の進め方としてオススメなのは以下の通り。
【メイン】
■長文読解力の養成:東大・私大問わず英語の主な出題分野は長文読解のため、先にこのレベルを上げておく必要がある
【サブ】
■単語:長文読解の際に分からなかった単語や熟語を辞書やGoogleで調べて覚える。ベースの単語力を鍛えるために単語帳を空き時間に周回
■文法:長文読解の際につまづいた文法表現を調べて覚える。文法書は単語帳に比べ優先度は劣る(長文を解いていくうちに覚えるため)
「長文をメインに据えつつ、あくまでその理解を促進する目的で単語や文法を覚える」というイメージでで時間やペースの配分を意識しましょう。
これは効率的に受験英語の力を高めていくための公式だと思います。
単語帳に関しては前の記事と同様に『ターゲット1900』と『DUO』をローテーションしていました。
ターゲットが1周し終わったら次はDUO、みたいな感じで予定を組んで飽きが来ないように工夫したりしたのを思い出します。
DUOはリスニング対策にも使えるので、通学時間中にイヤホンをしながらCDを流したりするのにも使えます。
CDは『基礎用』と『復習用』がありますが、個人的には『復習用」で十分かなと思います。
セクション45個分の英文がブワーっと流れるだけのでCDですが、流しておくだけでも十分リスニング効果はあるはずです。
文法書に関しては『ネクステージ』がオススメ一択。
高校の副教材として配られたことがたまたまの出会いでしたが、独学者にとってはこれ以上の文法書はない気がします。
赤シートで隠しながら色んな大学の入試問題を解けるうえ、各文法ごとに入試問題が分類されているので、集中的に一分野を強化することが可能なわけです。
通学時間中にサッと開いて赤シートで隠し、10秒考えて答えを予測し、赤シートを外して答えと解説を見て次に行く…という作業の繰り返しです。
この繰り返しを3~4周でもすれば、おおよそ英語の入試問題は解けるようになっていると思います。
勿論優先順位は長文>>単語>>(越えられない壁)>>文法なので、まだまだ前者2つが固まっていないうちは後回しでよいです。
何となく伸び悩みや文法の記憶漏れによる誤答が目立つような場合は、ササっと2~3日でネクステを1周してしまうと大分違うと思います。
そういった漏れをなくす意味合いでネクステをフル活用しましょう。
他にも有名な文法書としては『Forest』等がありますが、個人的にはちょっと参考書に寄りすぎている気がするし、問題集要素も適度にミックスされた『ネクステージ』に軍配が上がります。
数学から足が遠のき始める
臨海セミナーでも英語を受講し始めたのをきっかけに英語へのモチベーションはグンと上がったのですが、対照的に苦手意識のあった数学は何となく億劫に感じる場面が多くなってきました。
前の記事では文系数学対策の鉄板である『青チャート』をご紹介しましたが、この時期の前半は『青チャート』の2周目をやっていました。
僕個人としては流れ作業として結構適当にやっていた節はあるので、結果としてあまり最終的な受験の結果には結び付きませんでした。
もう少し根気入れてやっておけば良かったという後悔。。
ただ、しっかり例題を解いて答えを確認して次の問題…という愚直な作業を続けていけば、『青チャート』を使った勉強方法は確実に結果に結びつくと思います。
他にこの時期にやっておくオススメの問題集は『1対1対応』ですかね。
僕は書店でパラパラ読みしてあまり肌に合わなかったのでやらなかったですが、周りの東大志望者は結構やり込んでいた印象があります。
問題の難易度としては青チャートの方がやや基礎的なカバー率が高めといったところでしょうか。
国語は古文に絞って基礎固め
基本的には英数ベースで春先は受験勉強を進めていけばいいと思いますが、夏休みに国語に徐々にブーストを掛けていくことになるので、多少余った時間を国語に振ることは重要だと思います。
ただし国語対策というのは意外と難しい。
対策が難しい理由として、現代文・古文・漢文と異なる3領域を対策しなくてはいけないうえ、時間を投下して結果が返ってきやすい領域が限られるからです。
数学に関しては1A→2Bと積み上げ式なのに対して、国語は各3ジャンルが分離してるので別科目だと思ったほうが良いです。
となると、高3の春先には少なくとも1ジャンルくらいは手を付けておかないと間に合わない計算になります。
僕は現代文が割と得意だったのと、漢文は何となく時間がかからなそう(偏見)と思ったので古文を早めにやることにしました。
この判断は結果的に成功で、振り返ってみると現代文はやり込んだとしても実際に成果に表れにくい科目で、漢文は短時間でも何となく形にすることができる科目でした。
というのも現代文は「書き手」「出題者」「解答者(皆さん)」の3者がいる中で「出題者」の意図を汲み取らなくてはいけなく、文脈のとらえ方に勘違いが生まれやすいのです。
普通は本を読むときは自分の読みたいように読めばいいですが、受験現代文は出題者の意図を考えながら読む必要があるので、どうしても誤解が生じることは防げません。
というわけであまりコスパが良い科目ではないのです。
一方漢文はある意味パズルと同じですし、英語と文法の順番は類似していることもあり、英数が得意な人は漢文が得意という話もよくあることです。
受験問題で出される漢文は基本的に教訓めいたエピソードが出題されることが多く、起承転結がはっきりしていたり、伝えたいメッセージが分かりやすいことが多いです。
現代文と対照的に誤解が少なくて済む科目なんですね。
というわけで、漢文はある程度後回しにしてもコツさえつかめれば点数は伸びる科目になります。
その中間にあるのが古文なので、序盤は古文から入ることをオススメします。
古文の勉強方法としては、下記のような前提で進めていきました。
【メイン】
■読解:古文も英語同様に文章読解がメインなので、なるべく文章に触れるようにする
【サブ】
■単語:古文単語は早めに入れておくべき。そもそも読解ができないので
■文法:単語→読解→単語→読解…のループに飽きたらたまに文法書を読むとググっと理解促進が図れる
進め方は英語と似ています。
文章をベースに読んでいき、分からなかった単語や文法を拾っていくイメージです。
文章読解の際に使っていたのは『古文上達基礎編 読解と演習45』というZ会の問題集。
何ともレトロな雰囲気漂う問題集ですが、僕は結構好きな問題集でした。
同じようなシリーズで『古文上達 読解と演習56』というのがあって僕も買いましたが、あんまりやる機会がなかった。
多分どちらかで十分足りると思います。
単語帳に関しては正直な話どこの出版社のものを使っても構いません。
300語くらい載っているような単語帳であれば、ほとんど内容は同じなので(笑)
シンプリンは学校で配られたいいずな書店のものを使っていました。
通学時間中にたまに見たり、『古文上達基礎編』をやってる最中に単語を調べたりするのに使ってました。
古典文法に関してもぶっちゃけ何でもいいです(笑)
ただ学校でもらった副教材の文法書は読みにくかったので、僕は別途参考書を買いました。
本屋でパラパラ文法書を見ていた時に何となく気に入ったので、代ゼミの『基礎から学べる古典文法』にしました。
結構この「何となく気に入った」っていうのは問題集を選ぶので大事な気がする。
なぜかといえば毎日問題集に触れるわけで、せっかくやるなら自分に合う問題集のほうが良いですからね。
口コミがあまりに酷くない問題集を複数ピックアップしたら、あとは自分が気に入ったものを選べばOKです。
古典文法書に関して他にオススメなのは以下の2つとか。
この辺は迷いましたが、僕は代ゼミのものが好きだったので代ゼミの問題集にしました。
自分に合うと思ったら以下のものでもいいかなと!
日本史は東大の過去問を解き始める
日本史は好きな科目だったので自然と机に出てくることが多かったです。
ただ個人的には日本史に時間を割きすぎた感があるので、この時期に社会をやり込むより数学と国語に時間を振ったほうがよかったかなあと反省してます。
センター試験では英数国は各200点満点なのに対し、日本史はじめ社会は各100点満点にすぎません。
東大の2次試験でも英国各120点満点、数80点満点、地歴各60点満点です。
得点比率を考えると、社会科よりも英数国を重視したほうが良いのは明白ですね。
そのようなトップダウン思考を意識できていれば良かったのですが、やはり好きな科目の誘惑には勝てず、日本史に手を染めてしまった僕なのでした(笑)
日本史に関しては、4~5月でZ会の『実力をつける日本史100題』をメインに進めていました。
私大向けのトレーニング問題集なんですが、最低限の用語や時代背景を押さえられる内容になっているのでオススメ。
日本史フリークの僕は、細かい単語や時代の流れをさらに理解したかったので他にもこんな参考書を使ってました。
この『超速!』シリーズは日本史の理解に結構役立ちました。
1冊2時間(合計6時間)で日本史全体の流れを復習できちゃうので、大枠をつかむのに最適です。
日本史に振る時間のある人は、まずは超速シリーズで雑に通史を終わらせてしまいましょう。
単語帳は冬のセンター試験前にメインウェポンになるので、この時期に読むのはやや時期尚早となります。やる必要なし。
6~7月に関しては『100題』の2周目も終わってしまったので、早めに過去問に手を付けることにしました。
日本史好きも相まって割とスイスイ進んでいったなあ。
東大日本史の赤本は受験勉強を通じて3周くらいしました。
地理は地図帳や資料集をパラパラ見る程度
社会の2科目めに選択した地理。
この時期は資料集をパラパラ見ていたくらいですかねえ。
地理の勉強は割と王道な感じで以下のように進めると上手く行く気がします。
本格的に勉強を始めたのは夏以後なのですが、ついでなので受験期直前までの動き方をまとめてしまいたいと思います。
【基礎固め】(春夏)
・地図帳
・資料集
・基礎問題集
この辺りを使って各地域ごとの特色・特徴・専門用語を押さえる
【応用】(秋)
・東大25か年(赤本)
※10年分程度で良い。あまり古い年度のものはデータも古くなって現代と齟齬が生まれるため
東大の過去問を解いて応用の仕上げをする
【基礎の再確認】(冬)
・センター試験過去問
※こちらも同様に10年程度
センター試験対策がそのまま2次試験の基礎固め対策になるのでしっかりやり込むことを推奨
【基礎と応用のリンク】(直前期)
・駿台の東大模試過去問
・河合の東大模試過去問
・代ゼミの東大模試過去問
最後の追い込みに東大模試の過去問を解きまくる
勉強方法は非常にシンプルです。
日本史(世界史)のようにヘビーな社会科科目というわけでもないので、オーソドックスな対策で事足りると思います。
特に地理は基礎と応用が延長線上でしっかり繋がっているので、基礎固めがしっかりできると格段に点数が上がります。
この時期は特に何の情報もインプットされていないと思うので、まずは資料集や地図帳を用意してパラパラと図表で理解するのが良いでしょう。
王道なのは『地理の研究』と国土地理院の『地図帳』と地理情報に関する主要なデータやランキングが載っている『データブックオブザワールド』の3冊。
これは早めに揃えておきましょう。
基礎問題集に関しては、僕は臨海セミナーの無料基礎プリントをもらって勉強していたので特に使ってません。
ただこの基礎プリントに当たる問題集としてオススメなのは以下。
スピードマスターは社会系の科目の基礎固めに打ってつけな気がします。
日本史に関しても基礎が不安な場合はスピードマスターから試すのもアリかも。
僕はセンター試験前の直前期の確認に使いましたが、この時期にやるのもアリだったかもしれません。
話がズレましたが、地理に関しては資料集や地図帳でインプットを増やしつつ、基礎問題集で少しずつアウトプットをして知識を定着させていくスタイルで勉強していきましょう!
化学?生物?なにそれ美味しいの?
理科はこの時期は放置でOKです。
どうせセンター試験でしか使わないので。
結果と反省
英数を主軸に据えつつ、国語と社会を上手く勉強計画に組み込むという大枠は正しかったと思います。
特に部活が7月まであった僕としては、英数に比重を置いて勉強することは必須でした。
国語や社会の基礎固めの時間に関しては個人の好き嫌いやこれまでの勉強量に依存するので、僕の体験を参考にどれだけ時間をかけるべきか考えてみてください!
高校3年夏(7~9月)
さてさて、部活も無事引退していよいよ受験勉強まっしぐら。
夏休みに入ると初めての東大模試を受けることになります。
果たして結果やいかに!?
部活を引退して本格的な受験勉強へ
いよいよ本格的な受験勉強を始める時期が来ました。
部活動で敗退して引退した虚無感もそこそこに、時間はないのでさっさと受験モードに切り替えました。
今まで週1でしか行っていなかった臨海セミナーに通塾する日も増えるように。
とは言え新たに受講した科目は日本史のみだったので、あとはひたすら自習室にいました(笑)
東大数学を取ればよかったのですが、なぜか取らず(数学が嫌いすぎた)。
夏の東大模試を受験!結果は…
僕の時は8月中旬に駿台の東大模試が、下旬に河合の東大模試があったように思います。
気になる結果なんですが、駿台はD/E判定で河合はD/D判定でした。
てっきりどっちも最低判定だと思っていたので、駿台でD判定が出たのはちょっと嬉しかったな。
これまで半分ネタとして「東大受けるわ!」と言っていましたが、この結果を受けて「あれ?これ頑張れば現役で受かるかも?」と思うようになりました。
(もともと浪人するつもりはなくて現役でどこかの大学に行くつもりだった)
科目ごとの点数は忘れちゃったんですが、英語・日本史の点数が比較的良かったように思います。
数学はもちろん死亡、国語は採点官の点数付けが雑、地理は問題が特殊な方向に走っていたのもあって点数は低かったように思います。
東大模試と言えど厳密な東大模試とは少し傾向が違ったりするので、あまり深刻にとらえすぎなくていいとは思います。
それではこの時期の個別科目の勉強法について解説していきましょう!
英語は赤本を解きまくる毎日
英語に関しては長文読解とその周りの単語・文法を押さえ終わった後、いよいよ赤本に入ります。
赤本には25か年分が収録されていますが、これを夏休み中に一周するのはマストです。
通しで時間を測る必要はなく、分野ごとに掘り下げていく形で良いと思います。
まだ入試用に仕上げる時期ではなく、あくまでこれまで培った知識を東大入試用にカスタマイズしていく段階と捉えてください。
「東大はどんな問題傾向なのか」「どんな解答が好まれそうなのか」といった雰囲気を知ることが大事です。
夏休みの間に東大英語とどれだけ対話できたかによって今後の英語対策戦略が変わってきてしまうので、なるだけ多く赤本は解くようにしましょう!
分からない箇所があったら『DUO』や『ネクステージ』に立ち返って基礎を確認するも良しです!
数学は応用問題集をやるが足踏み
数学に関しては最初に赤本を解いてみたはいいものの、全然解けるレベルに達していないことが分かったので即撤退しました(笑)
というわけで『青チャート』と赤本の橋渡し的な問題集を求めて『プラチカ』に辿り着きました。
英語の長文読解や国語の漢文(次回の記事に登場)しかり、基礎と応用の橋渡し的な問題集には河合出版が使えるなという所感です。
その辺をターゲットにしてるんですかね?
基礎的な問題から東大・一橋・京大などの国立入試に出るような問題まで幅広く収録されているので、1周すると結構数学の力は付くはず。
本来は夏休み中に赤本を10年でもやっておけるといいんですが、僕に関してはまだ基礎固めができていないというわけでこんな感じに時間を使っていました。
国語は赤本をやり込んで実践演習
国語に関しては古文の基礎固めをだいたい終えたわけで、次のステップに入ることにしました。
本来なら次は現代文や漢文の基礎固めに時間を使うべきなんですが、さすがにそんなにノロノロしてる暇はありません。
というわけで「もう赤本やりながらOJT(On the Job Training)で学ぶしかないな」と吹っ切れて、赤本に突入することにしました。
現代文に関してはそこそこセンスがあったので、いきなり過去問に突入しても結構身になりました。
東大国語はすべて記述なわけですが、添削に関しては臨海セミナーの添削サービスを利用していました。
何枚でも出し放題かつ精度も結構高いのでオススメです。
漢文に関してはノータッチで赤本に臨んだので、どうしても知識不足が否めない時が多かったです。
というわけで学校の副教材で配られていたZ会の『句形とキーワード』を使って時々基礎固めをしていました。
漢文の単語・文法書ではこれが一番使いやすいと思います。
コンパクトにまとまってるし、何より見やすいので!
古文は赤本による実践演習と並行して、時々『古文上達』の2周目をやったりして基礎に立ち返る日をもうけたりしながら、だんだんと知識を定着させていました。
古漢は地理や数学の勉強法と同じように積み上げ式の科目なので、基礎と応用のサイクルを回していくと効率よく知識定着をさせていくことができます。
夏休みは結構国語に時間を振った気がしますが、秋以降の国語対策がこのおかげで楽になったので英数優先軸に国語を追加しても良い時期かなと思います。
日本史は用語集などで細部の知識暗記
6月から赤本に取り組んでいた日本史ですが、8月には25か年が終わりました。
前述の通り臨海セミナーの東大日本史を部活引退後に受講し始めたので、夏は自習で日本史に時間を割くのを抑え気味にしました。
日本史担当の先生は元々東大の史料編纂所にいた経験のある人でもあり、どこの塾よりも詳しく丁寧に日本史を教えてくれます。
特に夏期講習は4日連続で朝から晩まで講義をしてくれるので、かなり短時間で東大日本史の思考法をトレースすることができます。
臨海セミナー東大プロジェクト、やはりおそるべし。
というわけでこの時期の日本史の勉強としては、新たに『一問一答』を取り入れて細部の知識を定着させる努力をしていました。
インプット過多になるのも良くないなと思ったので、国語や数学のモチベが上がらないときには赤本の2周目をやったりもしました。
何度も言いますが臨海セミナーで日本史の時間が担保されていたので、自習でやっていた時間は限られます。
地理は基礎固め→応用へ
資料集や地図帳を使いながら夏休み中盤頃には基礎固めがひと段落したので、次の応用・実践演習として使ったのは赤本。
ここは余計な問題集を挟む必要はないかなと思います。
というのも東大地理は特段ひねった問題が出ないので、難易度的にそこまで高くはないのです。
となると早めに東大の過去問をやってしまえばいいわけです。
東大の問題の雰囲気を早めに知っておくに越したことはないので。
春先の章でも言いましたが、地理の過去問をやる際は「10年分程度に押さえておく」のをオススメします。
というのも、90年代の過去問をやったところでデータが今のものと違いすぎる(当時日本はGDPが2位でしたが今や3位だったり、IT化等に関しても時代背景が全然違うので)こともあり、学習効果は非常に低いです(笑)
まずは直近10年くらいを目安に過去問をやり込み、時間が余ったら東大模試の過去問をやるといいと思います。
理科?なにそれ美味しいの?
理科はセンター直前まで引き続き放置しましょう。
結果と反省
国語の比重を上げたのは正解。
思ったより時間を使うので、英数の比率を少し落としてでも夏は国語をやるべきですね。
あと夏休みにどの科目でも赤本をガッツリやり込んだのは正解だったと思います。
やはり2月には東大入試を解けるようになっておかなきゃいけないわけですし、なるべく早く問題傾向を知っておくことは重要でした。
自分の実力と過去問との乖離にもよりますが、基本的には余計な問題集を挟まず赤本をやり込む姿勢が夏は重要ですね。
まとめ
思ったよりボリュームが膨らんでしまいましたが続きは次回!
【秋冬編】で本編は完結予定で、おまけとして「おすすめ問題集・参考書リスト」みたいな記事も追加で書こうかなと思います。
